令和7年4月7日一関市長定例記者会見概要
開始時刻 午前11時
○市長発表事項
リアルケイドロin一関の開催について
【市長】
私から発表事項が1件ある。一関市出身で元埼玉県警の刑事をなさっていた方で、いちのせき大使としてお願いをしている佐々木成三さんが企画監修を務める「リアルケイドロin一関」の開催についてである。
リアルケイドロとは、リアルな市街地をフィールドに行う捜査シミュレーションゲームで、刑事役と泥棒役に分かれ、全員が音声SNSアプリを使用し、泥棒役のマイクから漏れてくる生活音から逃走位置を推測し、刑事役が追い詰める鬼ごっこ。
開催日時は4月29日午前9時15分から。同日は一関春まつりが開催される。
主催は一関市、犯罪捜査シミュレーションゲームということなので、後援は一関地域防犯協会、一関商工会議所、一関市観光協会となる。
実施主体は、一般社団法人リアルケイドロ協会で、この代表理事を佐々木成三さんが務めている。
本日の発表は、一関市の主催である「リアルケイドロin一関」の当日のイベントの内容を説明する。加えて、佐々木成三さんが代表理事を務めるリアルケイドロ協会が行う協会の事業もあるので、そちらの説明と、同日、同じ市街地を会場として行う一関春まつりについて、観光物産課から説明させる。
【生活環境課長】
リアルケイドロin一関について説明する。参加される方には、なのはなプラザ内に設置する捜査本部で泥棒役が発信する音声や画像から居場所を分析する捜査員という役割と、捜査本部からの指示を受け、イベントのエリア内で泥棒役を追跡する刑事役にわかれて、ゲームに参加をしていただく。20名程度を1チームとして、10班体制で行う予定。
泥棒役を2組準備する予定で調整中だが、10チームのうちの5チームがそれぞれ同じ泥棒役を追跡する組立てで現在調整中。ゲームは3セット行い、参加者は役割を変えて参加するので飽きることなく楽しめると思う。
このイベントを通して、画像や音声から、場所や人物などが簡単に特定されてしまう危うさを体験し、SNS・インターネットリテラシーや防犯意識を高めることなどを目的として開催するもの。
当日のスケジュールは、4月29日火曜日午前9時15分からなのはなプラザ3階で開会式を行う。午前10時から午後4時半までの間にゲームを3セット行い、午後4時45分から閉会式を行う。ゲームの合間に、正午から一関春まつりのステージをお借りしてイベントPRを行う。
開催場所は、一ノ関駅西側市街地を中心とした半径1kmから2km程度の範囲内。参加定員は200名、4月20日までの募集としている。このうち一般枠の1次募集と、協賛金をいただいた企業への協賛特典として参加枠を設けており、協賛いただいている企業が多くなっているので、企業参加枠の確保を多くとっており、現在のところ、1次募集としての一般枠については、定員に達したところだが、今後、企業枠で空きが出た分と、キャンセル分と、2次募集分として4月21日から20~30名程度の追加募集を行う予定。
捜査中は、歩きながらのスマホ操作の禁止、走ってはいけないなどのルールを設けている。交通ルールなどを守りながら参加する。スマホで泥棒役を撮影した時点で確保となる。
このイベントは主に都市部を中心に開催されており、東北地方では初めての開催。また、一般社団法人リアルケイドロ協会が企業協賛を募集し、協賛金をもとに、芸能人の招致を行っており、現在、タレントの田村淳氏と芸人の森本英樹氏の2名を招致し、参加していただくと聞いている。
その他、市が主催するリアルケイドロ以外に、リアルケイドロ協会が特別企画を予定しており、本日配布した資料のとおり。
1つ目は、中小企業応援講演会として、田村淳氏を講師に即動力というテーマで講演会を4月28日月曜日の午後6時からホテル松の薫一関で開催するもの。定員100名で先着順として現在受け付け中。
2つ目は、佐々木成三氏と、芸人森本英樹氏による防犯講話を4月29日午後5時30分から、文化センター中ホールを会場に開催するもの。闇バイトやSNS型詐欺などの防犯対策として、最新防犯マニュアルをテーマに、笑いと学びを交えながら、防犯意識が高まるような講話を行っていただく予定。定員400名で、現在申込み受け付け中。オンラインでの申込みとなる。
【観光物産課長】
大町商店街で一関春まつりを開催し、観光機運の醸成をはじめ、当地方の観光イベントなどをPRしながら、交流促進と地域の活性化を図ることを目的として開催するもの。主催は一関春まつり実行委員会で会長は一関市観光協会の佐々木賢治会長。
開催日は4月29日火曜日の祝日、午前9時30分から午後3時30分まで。雨天決行。
交通規制時間帯は午前9時から午後4時まで。会場は一関市大町通り歩行者天国の区間でアイプラザ一関駅前店からなのはなプラザ前までの間。今年のテーマは、「~大町春のホコ天2025 今年の祭りは大騒ぎ~」 として開催する。
具体的な内容は、安全祈願祭並びに一関田村神社神輿の神事を行った後、開会式で、バルーンセレモニーイベントを行う。11時から一関藩田村神社神輿行列、桜町中学校吹奏楽部による演奏、リアルケイドロin一関の表彰式、TGC teen ichinoseki 2025のプロモーション、大船渡線開業100周年のプロモーションなどを予定している。またステージを設置し、一輪車クラブの披露、児童によるダンスパフォーマンスなどを行う予定。会場に約30店の出店並びにケータリングカー6台ほどを予定。チラシを4月中旬に印刷、配布する。
【記者】
リアルケイドロだが、東北で初めての開催ということは、佐々木さんがいちのせき大使で、ぜひ地元でやりたいということでよいか。
【市長】
佐々木さんをいちのせき大使にお願いをして、その後も、ふるさと会や都内で開催される高校の同窓会などいろいろな場面でお会いして話をする機会があった。佐々木さんは早い段階から、このような取組を実践されていた。まちなかの活性化や賑わいづくり、先ほど目的のところで話したが、SNSの安易な利用によって被害が拡大していくといったところを防ぐ意味からも、ぜひ一関市で開催してもらえればいいですねという話をしており、今回の実現に至った次第である。
今回は一関市が主催として開催するものと、リアルケイドロ協会が主催するものがあり、協会として開催するものはタレントさんを招いての講演会や、防犯講話など、二日間にわたってイベントを展開するもの。
【記者】
リアルケイドロの参加者の一般枠は募集を締め切ったのか。
【生活環境課長】
一旦締切りとし、4月21日に追加募集とする。
【記者】
参加希望者は市内の方か、市外からも応募があるのか。
【生活環境課長】
市内に限定していないので市外の方も参加する。
【記者】
市内と市外の大体の割合は。
【生活環境課長】
詳細は把握できていないが、市内のほうが多いようだ。
【記者】
イベントを先行して発表しているのか。
【生活環境課長】
広報4月号とホームページに掲載をして、申込みは4月1日から4月20日までとしている。200名のうちの90名程度の申込みがあったので一旦申込みを締め切った。
協賛をいただいた企業に、リアルケイドロへの参加という特典を用意しており、この特典を利用する方の分として、協賛企業が多くなったので、一般枠を1回目は90名とした。今後、その協賛枠の申込みの状況を確認しながら、4月21日に残りの分を追加募集とする予定。
追加募集について、改めて、何日の何時から何名を募集するという内容をプレスリリースする。リリースは4月16日水曜日とする。
【記者】
ルールの確認だが、泥棒役は何人が逃げるのか。
【生活環境課長】
泥棒役は2人で1組、2組が別々の所から逃げる。
【記者】
捜査本部役から情報が来て、1時間以内に捕まえるとのことだが、SNSを利用して情報を入手する方法やアプリの名称は。
【生活環境課長】
参加者は全員スマートフォンを持ち、音声アプリを入れてスタートする。音声を聞きながら捜査する。アプリの名称は確認できていない。
【記者】
泥棒役は誰がやるのか。
【生活環境課長】
今のところ調整中だが、田村淳氏と森本英樹氏が3セットのうちどこかで泥棒役として入ることになる。
【記者】
1セットあたり何チームが参加するのか。同じ人が3セットやるのか。
【生活環境課長】
参加者は捜査本部役と刑事役の役割を交代しながら3セット参加できる。
【記者】
1チーム20人の中で、役割を変わりながら3回出られるということか。
【生活環境課長】
そのとおりである。
【記者】
田村淳氏や佐々木成三氏の囲み取材はできるのか。
【生活環境課長】
取材申込みについて確認してお知らせする。
【記者】
イベント範囲の目安が分かれば教えてほしい。
【生活環境課長】
西側はベリーノホテル一関の辺りまで、北側はドン・キホーテ一関店のあたりまでだが、具体的には決定していない。当日発表となる。
【記者】
徒歩のみか、車は使うのか。
【生活環境課長】
徒歩となる。
【記者】
1チーム20人とのことだが、役割分担はあるのか。
【生活環境課長】
役割は当日に決めるが、基本的に市街地を歩く刑事役は2人1組で、5組から6組10人から12人が、市街地で泥棒役を追跡する。なのはなプラザの3階の捜査本部で、音声を聞いたり画像を見ながら、地図に落とし込む人であったり、メモを取る人であったり、刑事役に指示したりする捜査員が、残りの10名程度となる。
【記者】
佐々木成三さんは直接参加しないのか。
【生活環境課長】
おそらく捜査本部で関わることになる。
【記者】
春まつりの歩行者天国は何メートルくらいになるのか。
【観光物産課長】
400メートルほど。駅前のアイプラザからなのはなプラザまでとなる。
【記者】
主なイベントの開始時間などは決まっているか。
【観光物産課長】
確定次第お知らせする。
【記者】
田村淳氏や佐々木成三氏のカメラ撮影、録音などは可能なのか。
【生活環境課長】
確定次第お知らせする。
○その他
【記者】
NEC跡地の開発コンセプトの公表は、今月中にという話で進んでいたと思うが、大体いつ頃か。
【市長公室長】
検討を進めているところで、以前から申し上げている通り4月中だが、21日以降、下旬頃には公表できるようにしたい。
【記者】
公表とパブリックコメントの開始は同日と捉えてよいか。
【市長公室長】
事前に説明をする機会があるので、その前に必要なところには説明をする。直ちに市民へということではなく、まちづくり株式会社や議会への説明を行う。
【記者】
公表を21日の週にして、各関係先に説明をして、その後にパブリックコメントを開始するのか。
【市長公室長】
具体的にどの順番で説明をしていくかを含めて検討している。今回公表するのはコンセプトの素案なので、ご意見を伺うための案をお示しする。パブリックコメントの準備もするが、パブリックコメントの開始前に説明をする段取りをしているところ。
【市長】
今までの例だと、案をまとめ、それ自体のリリースと、市議会特別委員会への説明は、ほぼ同着となる。その次のステップがパブリックコメントという流れとなる。
【記者】
21日以降に説明するのは素案なのか。
【市長】
案である。
【記者】
そこで説明して例えば何か不足しているものを補ったりした後に正式に公表となるのか。
【市長】
パブリックコメントをするので、案を公表して、皆さんからご意見を頂戴する。そうしたプロセスを経た上で、決めるという流れなので、ご覧いただくのはパブリックコメントをやる前の段階で、議会への説明で皆さんも目に触れることになる。
【記者】
市民は、パブリックコメントの文章として提出されたものを報道で知ると思うが、中心市街地のまちづくりなので、もう少し平場で話す機会があってもいいのではないか。市の職員やまちづくり会社の方から直接話を聞く機会はない。市民が直接意見する機会もないまま進んでいくのはどうなのかと思うが、今後どこかの段階で考えているか。
【市長】
市民の意見聴取をパブリックコメントのプロセスでやるのか、その後に今度は決定というものがあるから、決定の中で意見を聞く機会があるかはまだ検討中だ。ただ、今回のパブリックコメントは、コンセプトの決定であるから具体的に何をどこに作りますというような話では決してない。
以前、このNEC跡地を取得する際、前市長の時代にも説明会など、意見を聞く場があったが、私になってから取得の議案を出すにあたって、それ以上の回数の説明会は開催した。ほぼ工場跡地に対する市民の皆さん方のリクエスト・要望・思いといったものは把握してある。そうした上で取得に至り、会社を作ることや、第三者機関を作ることなど、このような手順で進めていくという方法についても全て一連の説明会の中で案として出している状態だ。その後、新しく加わったものとすれば、その三つの機能の中のイノベーションをさらに深めるために委員会からのリポートもいただいた。それを踏まえた上でコンセプトの案を作ったということになるので、以前に開催したような、いわゆる意見を聞く機会の持ち方に至るかどうかは、そのレベルではないという気はする。
具体的なものではないものが今検討中のコンセプト案の中にあるので、それらを踏まえた上で、検討している段階。
【記者】
市民とワークショップを開いて青写真を描いていこうという段階ではないのか。
【市長】
その次元まで至っていない。具体的に土地に何かを貼り付けていくといった作業手順になると、今度は第三者機関を設置するので、市民とのディスカッションというものは、第三者機関が主となり直接的な市民の皆さんとやり取りをすることになる。
【記者】
道の駅だいとうに関連して、原木しいたけの生産者から、産地としては10分の1くらいまで小さくなってしまったと聞いた。復活に向けて頑張っている方もいる。現在、賠償対象になっているかかり増し経費などを新規生産者や規模拡大の方にも対象にしてほしいということを市、県も要望している。改めて市長から東京電力に対する賠償についての思いを聞かせてほしい。
【市長】
原木しいたけのいわゆるかかり増し経費の部分の補償については、私が市長になってから、その件も東京電力には伝えているが、その他に、山菜があった。少しずつ解除されてきたが、今の季節は採取して、食べる・売る・商品化するという、山里の文化が壊れてしまった。
以前、岩手日報さんに特集記事として取り上げていただいた新聞を持って東京電力に話をした経過もある。この間、個別のところだけを見れば変わってきたが、それは時間経過で変わってきただけであって、核心的な部分を、国や東京電力が変えたことでは決してない。時間が経ったので少しずつ数値が下がってきたという結果でしかない。
今度は道の駅だいとうがオープンする。原木しいたけは、特産品であるので、売るあるいは実際に食べていただくステージになる。市と県がタイアップして道の駅を作ったが、それでもって決して解決されるものではない。原発事故に関しての補償については引き続き要望していく。
【記者】
時間は経っているが自然減衰を待とうかといってもまだまだかかる。14年前に原子炉の中から出たものが原因で地域の産業が従来どおりにはなっていない。賠償を求めるという県や市の考え方は、理屈が通っていると思う。そもそもあの事故がなければという思いだ。東京電力の賠償の姿勢についてはどうか。
【市長】
これは14年前からも、その後、今もそう変わらないが、農林産物だけではなく汚染廃棄物の取扱いに関しても、福島県内と福島県外とで違う。そのところを、ずっとやってきた。採れたものを、みんなで旬を愛でながら食べるという文化自体が失われた。市は国の補助を得ながら汚染廃棄物の処理はしてきたが、まだかなりの量があり、一時保管とは言っても、その一時保管先はどうなるか、その辺りの基本的なことは変わっていない。先ほど言ったとおり、時間的な経過があったから少しずつ違うところが出てきたというところであって、東京電力の基本的なスタンスは変わっていない。毎年度、岩手県市長会、東北市長会を通じて一関市が行う全国市長会への要望に一関市だけが頑張っている状態だが、今年も続けていく。
【記者】
畠山重篤さんについてコメントがあればお願いしたい。
【市長】
本日11時から葬儀告別式があり、石川副市長が市長代理として参列をしている。弔電もお届けしているが、こんな一文を入れたので、紹介する。
「長年にわたる活動により、次世代へと繋がる素晴らしい植樹祭を作り、育てていただきましたことに感謝を申し上げます」という内容を霊前に届けた。
森は海の恋人の植樹祭は30数年を超えるが、唐桑では畠山さん、室根では三浦さんのお二人が立ち上げて引っ張ってきた。三浦さんもお亡くなりになって、1年して畠山さんが亡くなった。一昨年の植樹祭のステージにはお二人ともいらっしゃった。去年は三浦さんが亡くなって、畠山さんお一人だけの挨拶だった。今年6月に開催する植樹祭には、スタートした時のお二人の姿はない。
イベント自体は教科書にのるような、海外や全国からもたくさんおいでをいただくような素晴らしい保全活動である。まさに次世代の方たちが、担っていくでしょうから、そういった意味で申し上げれば、大変素晴らしいものを作って育てていただいた。
【記者】
それをまた次の世代に引き継いでほしいという思いか。
【市長】
室根では森林愛護少年団があり、今度室根山山開きがあるが、子供たちが毎年参加して、その精神が受け継がれている。一関市は植樹祭を各地域で行っている。植樹の意味するところの話をして、子供たちに受け継がれ、続いていくのではないかと思う。
一関市は森林面積も多い、林業も長い歴史がある。おかげさまで一関市をステージとしての植樹や森林保全、自然環境保全といった取組は、市が主催するだけではなく、いろいろな方たちがすでになさっているものもある。また、まだ発表していないが、今年度さらに新しいものが出てくる。その原型を作ったイベントであり、お二人の功績であった。
以上
閉会時刻 午前11時50分